地方競馬の歩み・歴代優勝馬・コース情報・歴史

Chihou keibajyo

地方競馬

Chihou keibajyo

日本では中世以来神社などに直線馬場を設けて2頭の馬を競わせる競馬が各地で開催されていました。

1860年代に横浜や神戸の外国人居留地で西洋式の競馬が行われるようになりました。

1870年に陸軍による招魂社競馬を皮切りに日本人よっても行われるようになり、不平等条約改正を目指す日本政府によって、西洋諸国と同等の文明国となった象徴として宣伝されなした。

1910年に競馬規定が改正された際に、娯楽のために競馬を行うことが法的に認められるとともに地方長官による許可と商品・開催費の補助のもとで畜産組合らが競馬を施行することできるとされました。

1923年の競馬法では政府が公認した競馬倶楽部による公認競馬のみが競馬を施行し馬券発売を行うことできるとされたが、各地の畜産組合による競馬の中にも公認競馬に倣って入場券による景品競馬のみならず馬券の発売を行うものが多数現れる。

山師的な主催者による競馬場の増加や入場券の制限が公然と破られるなどの問題を引き起こした。

このような競馬を政府の統制下に置くために、ついに地方競馬規則(1927年8月27日)が施行されるに至る。

この中では地方長官の許可のもとで各地の畜産組合、畜産組合連合会、馬匹改良を目的とする団体が競馬を施行することができるとされ、またその統一的な規定が定められた法令用語としての地方競馬の呼称はここに始まります。

1927年秋に52主催者59競馬場で始まった地方競馬は、公認競馬を含めた競馬熱の高まりの中で順調に開催成績を伸ばしていきました。

公式には禁止されていましたが、実際には公認競馬との間で人馬の流動性も高かった。

また地方競馬規則の制定に先立つ1926年には、大日本産馬会、日本乗馬協会、帝国運送協会の3団体とその関連組織が合同し、馬事関連の全国的な組織である帝国馬匹協会が創設されていた。

日中戦争の勃発とそれによる軍馬需要の急激な増大を背景に、1939年7月3日より新たに軍馬資源保護法が施行される。

これによってそれまで地方競馬とされてきた競馬は馬券発売を認められた軍用保護馬鍛錬競走へと移行し、これによって当時100を超えていた地方競馬場の多くが閉鎖され、都道府県ごとに存在した35の畜産組合連合会のもとで37個へと集約され、売上金の一部を国庫へ納入する機能を有していた軍用保護馬鍛錬中央会がこれを統括し、のちの太平洋戦争が勃発するとこれは国家総動員法体制下で帝国馬匹協会、大日本騎道会とともに日本馬事会へと統合された。

この鍛錬競走は1944年まで続く。

第2次世界大戦終結後、1946年11月20日地方競馬法が施行される。

これは戦前の地方競馬規則と同様に馬匹組合・馬匹組合連合会が競馬を施行することを認めるものであり、その中央団体として中央馬事会が置かれた。

1947年7月連合軍最高司令部より競馬事業を独占している独占機関であるとの通告がもたらされる、通告を受け1947年12月23日閣議決定において、従来の公認競馬は国営化、馬連競馬は公営化し都道府県にこれを委ねることが決定された。

1948年に競馬法が成立、これによって馬連競馬の資産及び開催権は都道府県、競馬場が所在する市町村に移り、地方競馬は現在までと続く公営競技へと大きな転換を果たす。

競馬法が施行された1948年、公営競技へ移行し競馬を施行した地方競馬場は全国で61ヶ所存在した。

61ヶ所あった地方競馬場も1960年代から1980年代にかけて競馬法違反容疑で逮捕・釈放された事例は全国的に数多い。

そしてノミ屋コーチ屋も問題であった。

革新自治体における公営競技に対する風当りも激しく、1964年に大阪競馬場、1974年に春木競馬場が廃止されている。

オイルショックやバブル崩壊等により現在、生き残っている地方競馬場は下記の通りです。

地方競馬を開催可能な競馬場

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地方競馬を開催できる競馬場は全国に以下の17ヶ所あります。

ただし中京競馬場は2003年以降、札幌競馬場は2010年以降地方競馬の開催は、行っておりません。休止状態です。

都道府県所在地競馬場名主催者・通称所属
        北海道帯広市帯広競馬場帯広市通称:ばんえい競馬(ばんえい十勝)ばんえい
沙流郡日高町門別競馬場北海道通称ホッカイドウ競馬    北海道
札幌市中央区札幌競馬場
    岩手県盛岡市盛岡競馬場岩手県競馬組合(岩手県、盛岡市、奥州市)    岩手
奥州市水沢競馬場
埼玉県さいたま市南区浦和競馬場埼玉県浦和競馬組合(埼玉県、さいたま市) 浦和
千葉県船橋市・習志野市船橋競馬場千葉県競馬組合(千葉県・船橋市・習志野市)船橋
東京都品川区大井競馬場特別区競馬組合(東京都特別区)大井
神奈川県川崎市川崎区川崎競馬場神奈川県川崎競馬組合(神奈川県、川崎市)川崎
石川県金沢市金沢競馬場石川県(石川県競馬事業局)金沢市金沢
岐阜県羽島郡笠松町・岐南町笠松競馬場岐阜県地方競馬組合(岐阜県・笠松町・岐南町)笠松
愛知県名古屋市港区名古屋競馬馬                愛知県競馬組合(愛知県、名古屋市、豊明市)    愛知
豊明市中京競馬場
兵庫県尼崎園田競馬場兵庫県競馬組合(兵庫県、尼崎市、姫路市)    兵庫
姫路市姫路競馬場
高知県高知市高知競馬場高知県競馬組合(高知県、高知市)高知
佐賀県鳥栖市佐賀競馬場佐賀競馬組合(佐賀県、鳥栖市)佐賀

地方競馬の開催回数

地方競馬は競馬法及び競馬法施行規則により年間開催回数と1開催あたりの開催回数、1日当りの競走回数が定められています。

1回の開催における開催日数は6日を超えず、1日の競走回数は12レースを超えない。

1回の開催における日取りは、連続する12日間の範囲内の日取りとする。

年間開催日数は下記表のとおり定められた回数を超えない。

都道府県年間開催日数
北海道43回
兵庫県29回
愛知県28回
岩手県、東京都、石川県、岐阜県、佐賀県21回
高知県19回
神奈川県15回
埼玉県、千葉県13回
その他の府県4回